2016年5月9日月曜日

2016.04チャレンジ富士五湖100km

刺激的な一日だった。
ウルトラを走り始めて一番キツく、一番楽しい時間だった。
100キロのベストは、昨年の丹後の8時間29分。
できればキロ5の8時間20分が目標だ。
事前情報で、ひとによっては野辺山よりもキツイという噂もあったので難しいかも。

結果は8時間07分34秒と、22分ぐらい短縮できた。
走る前から調子は良かった。
調子は2月末から徐々に上がってきていたので、4月はピークに近い感じ。
それでも練習では、30キロ以上走らないので、距離に不安はあった。
スタミナはついてるのかどうか、そこが勝負どころになる。

グループトライアルというのもやっていて、予想以上に力のあるランナーが集まってきたので、入賞はするだろうと漠然と思っていた。
グループトライアルのチームは急造チームでお会いしたことのないランナーばかり。
どんな人たちかすごく楽しみにしていた。
スタート前にお会いできたのは4名。
とても気さくで自信のあるランナーばかりですごく良い刺激をうけた。

スタートラインに立つとウルトラならではの楽しさがこみあげてくる。
フルマラソンと違って、100キロになると緊張感が薄れる気がする。

【~10キロ】
スタートから山中湖までは下り基調。
もちろん上りもある。
急ではないけど数は多いなぁという感じ。
山中湖出る前に信号で信号待ち。
これはウルトラではよくあることなので、気にしてもしょうがない。
ここでチームのメンバーの一人と遭遇。
時間ぎりぎりで来てるランナーなのでかなり後ろからスタートのはずなのにもう追いつかれてしまった。
焦らず、ペース維持で。
入りの8キロまでは身体が馴染むまでキツイと感じる。
それがちょっと多いかなと感じていたので、調子悪いのかなと。
メンバーのランナーとしばし話しながら走っていたら、そのランナーもこのコースはキツイなと言っていたので、逆に安心した。
8キロすぎあたりから調子も上がってきて、ペースを速めるというか速くなる。
事前情報で富士五湖は50キロまでは飛ばしていったほうがよさそうなので、怖がらずぐいぐいいく。
信号をギリギリ抜けれて、メンバーと離れる。

【~20キロ】
山中湖いくまでにすごく走りにくいなと感じていた。
118キロは30分前にスタートするんだけと10キロあたりでは後続に追いついてたので、渋滞の中を走ることに。
山中湖もすごく走りにくかった。
途中でまたメンバーの一人と遭遇。
思ったよりも早く追いついた。
ここで多分ペースは速いんだろうと感じていたけど、時間をみると妥協して緩くしてしまうので、気にせず前進。
富士山目当てでエントリーしたけど、あいにく頭のほうは雲に隠れていた。
晴天ではないから、助かったというのもある。

【~30キロ】
ここら辺は距離の感覚があいまい。
山中湖すぎたあたりで、FBのお友達に追いついた。
彼女は118キロに参加。
入賞の常連さんだ。
初めてお会いするのが走ってる最中なんてランナーっぽい。
このとき楽に坂を上れていたので、楽そうに思われていたらラッキーみたいな感じ。
高低図ではここら辺は、上りがキツイと予想してけどまだ序盤なので、楽に上れた。

【~40キロ】
元々富士五湖は湖の周りを楽しく走るセレブのウルトラってイメージだったけど、湖から湖へ移動するのは裏道っぽいので坂ばかりだなぁと。
前回の丹後ではだいたい3時間15分かからないぐらいで通過してたので、今回は40キロで3時間ぴったりぐらい。
速いというより走力上がってると勝手に自己暗示。
ここら辺は路面がすごく走りにくかった。
確かここら辺で71キロに参加している能城さんに抜かれた。
一瞬、『お!すげー』なんて思ったけど、そう思ったら負け。
気持ちがすでに負けてると思い直す。

【~50キロ】
ここら辺からずいぶんきつくなってた。
走りながら脚、特にお尻とハムあたりの筋肉痛が酷い。
走りながら筋肉痛になるってことは脚が全然できてないんだなぁと。
後で聞いた話だと100キロは、走りながら筋肉痛になるのが当たり前みたい。
でもこのときは、こんなにあったかなぁと。多分疲れが出て気持ちが揺らいでる状態だったのかも。

【~60キロ】
100キロではよく経験するんだけど、脚が復活してきた。
少しずつ気持ちを、心拍数が上がるのは身体が喜んでいるからだとか、筋肉痛があるのは筋肉が喜んでるからだからもっと喜ばせないと、とか色々考えてた。

【~70キロ】
ここらへんになると上りとか下りとか関係なく、調子が上向きに。
チームメイトとすれ違い。
すれ違うとパワーもらえるなぁと思っていたら、すぐ前にいるよ!って教えてもらった。
ナンバーも見えないぐらいの距離だったけど、多分前のランナーがそうなんだろうなと。
ようやくチームメイトの一人が前に見えてくる。
走力は私より全然上。
追いつくのはどうかな?上り坂だし、と思っていたら、一気に背中が大きく見えてきた。
上り切ったところで、FBのお友達の女性ランナーとばったり。
いきなり目の前にいたので、びっくりしてしまった。
挨拶でけして、心の中で頑張ってるなぁ、もう一度頑張ろうと力も出てきた。
『お疲れ様です』と声をかけて、大きなエイドで追いつく。
追いついてから守りに入ったかもしれない。

【~80キロ】
ガックリ落ち込んできた。
気持ちはよい感じなんだけど、ペースが伸びない。
ストライドが小さくなったのか、路面が走りにくいのか、リズムがおかしくなる。
それでも後ろにぴったりチームメイトがついているのを感じる。
いつもは疲れているとき
『ついてくるなよ!』って思うけど今日は違った。
なんだかすごく楽しい。
一緒に引っ張り合ってもっと前に行こう!という感じ。
競争してるのではなく、協力してるのでもなく、共調して走ってるというか、共に走っているという感じ。
共走してるなぁと。
こういう気持ちの時によいタイムが生まれるんだろうなとふと感じながら走ってた。
後で聞いた話では、傍から見た感じでは、フォームの乱れもなく、淡々とペースを刻んでいるように見えたらしい。
心も身体もかなりきつかったけど、自分で思ってるほど悪くはなかったみたい。

【~90キロ】
行けるところまで行くという気持ちでペースも挽回できたきた。
8時間切れるか切れないかというところ。
フラットなら。
残り10キロ51分でいけたら切れる。
と、思ったのもつかの間そこまですごい上りじゃないのに全然上れない。
で、無理だと思ってしまった。
何が理由なのかわからないけど、全く上れない坂がある。
それがこの最後の坂。
傾斜がきつくても上れる坂は上れるのに、上れない坂は上れない。
そういう坂があるので断念。

【~100キロ】
もう上りがキツイキツイ。
全然上れない。
途中距離表示を見逃してしまったので、『いつ終わるんだ!』って、大声出してしまった。
最後の坂を上りきる直前。
118キロの参加していた原さんに抜かれる。
『あともう少し、がんばれ!』って声をかけてもらった。
捨て違いで、本物の原さんだ、っ一瞬ミーハーな気分に。
いかん、いかん。また気持ちで負けてるってすぐに思い直した。
最後の給水で頭を冷やし、身体はボロボロで上りは上れない状態だったけど下りは違うぞと言わんばかりに、原さんの背中を追いかける。
抜いてやるぞ!っていう気持ち。
なんだよ。やればできるじゃん、おれ。
結局その気になれば脚は回るんだよ。
そしてラストは、飛び切りの笑顔と飛び切りのスピードでゴールした。
あともう少しで原さんに追いつけた自分の弱さに期待。