2017年4月26日水曜日

2017.4.23 チャレンジ富士五湖100k

第28回チャレンジ富士五湖4Lakeの部(100km)に参加してきました。
今年で2回目の参加になります。

タイムは10時間32分57秒でした。
100kmを走り始めて初めてのサブ10落ちです。

昨年のタイムが8時間07分37秒だと考えるとショックを受けそうなタイム差ですが、実際のところは負け惜しみとかではなく、トラブルを加味して、最優先事項の無理して故障しないレース対応をしっかりできたので、今年の富士五湖は今年の富士五湖としてベストなタイムだと思います。

71kmまで走り、29km徹底して歩きました。走りたい欲求、走れる感じも湧いてきましたが、頑固なまでに徒歩でした(笑)

トータルで10時間32分の有酸素運動になるので、富士五湖→柴又間の感覚の狭さ(42日)を考えれば、逆に柴又には良いチャンスが生まれたのではないかと前向きに捉えています。
そして9月の丹後へ続いて、100km3連戦になっていきます。

今回ほどいろいろ心の葛藤があった100kmはないのではないかと思います。
グループトライアルというものもやっていたので、チームにも迷惑がかかるのではないかとか、昨年のチームの誰かとまた切磋琢磨して走りたい気持ちとか(これは1番強かったです。)8時間にどれだけ迫れるかとか、かっこ悪いところは見せられないとか、このチームウエアでかっこ悪いところは見せられないという単純な気持ちも湧いてきました。

でも1番重要なのは、自分勝手なのかも知れませんが、どうしても自分の事でした。

足底筋膜炎はやっかいなもので、どうしてもなりたくないものの1つです。
その気持ちに過敏になってたのかも知れませんが、終わって振り返ってみると、その過敏さは大切だったと思います。

幕引きのタイミングはベストなタイミングでした。一昨年京都の丹後で相部屋になったOさんがぴったり後ろにいたからです。
後ろにいたのを確認したとき嬉しくて、ウルトラの醍醐味ってこういうところにあるんだなぁとつくづく感じながら走ってました。

Oさんとは丹後から翌年の富士五湖、そして今年の富士五湖と直接お会いしたのも少ないのですが、知ってる人に幕引きをして貰えるのは意外に良かったです。

握手を交わしてそれから本栖湖と精進湖の分かれ道まで走って、本栖湖の方にOさんが走るのを後ろから見送ってから少し走り、走るのを止めて残り30kmぐらいを歩くことにしました。

大抵の痛みは気のせいだったり、すぐになくなったり、時間が経つと忘れるものだったりしますが、今回はこのまま走り続けるとヤバイなと感じるものでした。

痛みには慣れてるのに、ヤバイなと思ったのは36km以上も同じ箇所が、激痛になっていたのも原因の1つでした。
痛みが逃げない。

左右の足底、左の膝、右の指が刺さってるような痛み。

足底はもう着地する度に痛い。
カスタムインソールのアーチの出っ張りの部分だけがものすごく痛い。
いっそインソールを捨ててしまおうかと思いましたが、安くもなかったので捨てきれず(笑)

改めて考えてみると、アーチを結構作っておきますねと言われたので、アーチを無理矢理作ったインソールだったのかも知れません。

これは個人的な印象ですけど、足底の張りなど硬くなっている場合、長い距離を走るとアーチが下がってくるのですが、その出っ張りとケンカしてしまう感じで、もし足底の柔軟性があれば十分武器になるのかも知れない気がします。

ただめちゃくちゃ痛い。
伝えることはできないのですが、重度の虫歯ぐらい痛いという感じでした。伝わらない(笑)

そして更に補足としてアーチが下がることで何かしら身体が負荷に耐えようとしてるなら、そのインソールのアーチが着地のブレを変えてしまい、膝がブレて痛くなるという弊害もある気がしました。

これは今まで全く痛くない膝の内側だけがピンポイントで痛くなっていて、丁度インソールの作られたアーチの上と言えば上ですし、いつもと違う何かに拒否反応をしてたんじゃないかという気もしてます。

レース後カスタムインソールから通常のインソールの靴で歩いていても膝が痛くなることはなく、足底も痛みは感じないので、ちょっとカスタムインソールは懲り懲りな感じになってしまいました。

そして指…
これは何だろう?という感じで俄かに信じられない痛みでした。
河口湖終わる頃に突然。
結論から言うと、爪の間にマメが出来ていてそれが割れた…ただそれだけなのですが、恐ろしく痛い。
爪が割れて刺さってるんじゃないかってくらい痛くて、着地する度に顔が歪むくらい痛い。

本当に小さいマメなのに恐ろしく痛い。
しかも今までそんな所に出来たこともないのに…。

原因があるとすれば5本指ソックスをうっかりしていて、小指と薬指を同じ4本目の薬指の袋に2本入れていて、小指の袋には何も入っていない状態だったとホテルに戻って知りました(笑)

これが原因か分からないですけど、確かに1本しか入らない袋には2本入っていて窮屈に見えました。
実際は全然気づかなかったくらいなんですけど…
加齢による呆けなのではという疑惑も…

そして今もこの指の痛みはものすごく痛い。
歩いたり、走ったりするのに指って本当に大事なんだとつくづく思いました。

チームメイトやラン友とすれ違うときも声をかけて貰ったり、立ち止まって話し込んだりした人たちもいて、すごく感謝してます。

元々どんな距離でもアップダウンがあろうが安定感だけはあったので、1番古くて長いラン友とかだと歩いてることにショックを隠せなかったと言われたりもして、これがマラソンなんだなぁと。

密かに追いつきたいと思っているランナーに抜かれたときは、俺だって歩きたいよって言われ、キツいのはどんなに速くても同じなんだなぁと。

ただその日のコンディションを把握して最大限の努力をするのがマラソンなら、今回の富士五湖も間違いなくベストなレースでした。

チームの代表に後ろから肩を叩かれて抜かれたとき励まされてる感じがして嬉しくて、ついつい付いて行こうかと思いましたが、なんとか自制。

90kmぐらいに来たときは、チームメイトにそろそろ抜かれるだろうと思ったり、まだ誰も来ないのかと思ったり、もしかしたら歩いても逃げ切れるんじゃないだろうかと思ったりして、早足になったりして、やっぱり走って戦いたいなと沁み沁みしたり。

ラストの坂を上りきって、下りに入ったときラスト1kmになってもチームのウエアが見えることもなく、逃げ切ったかなと思った矢先…

800m地点ぐらいで1人に抜かれ、600m地点ぐらいで2人目に抜かれ、ようやく来たかとすごく安心して嬉しかった。悔しいというよりはようやくきたか!という感慨のほうが強かったのは何ででしょう。

そりゃ30kmも歩いて誰の姿も見ることもないなんて寂しいし、でも逃げ切りたかったって想いもあったり、複雑でした。
ただ2人ともすごく楽しそうに走ってました。子供みたいに目がキラキラしていて、競争している感じでした。
あの感じは去年私も経験していて、競い合う競争というよりは、共に走るという共走という感じで、すごく羨ましかったです。
あの感覚で走るのはウルトラでしかできなくてもう一度経験していきたい。
1人じゃできないかけがえのない経験なんです。

ゴール直前。
100mぐらいかな。
自然と走ってしまって、でも痛い(笑)なんでラスト100mだけ走ったのかは今でもよく分からないです。

ゴールして思ったのは70kmまでの貯金はものすごく大切だったということで、しっかり計算してみると30kmを4時間50分かかったんだから、歩かずに死にそうになりながらも残り30kmを2時間30分で8時10分くらい、3時間かけた所で8時間40分、4時間で9時間40分切れるか切れないかぐらいなんだったんだなぁと。
もったいないようなでも必要な日だったと思います。

実はこの経験はしないといけないことで、これからは安心して撃沈できるんだなぁと。

諦めるよりは我慢したほうが早いし、
歩くよりは歩くよりほんの少し早いだけで残り30kmなら1時間は変わる気がします。
なんたって徒歩はキロ10ですから。

正々堂々と撃沈できて、諦めるよりは苦しさの中にいたほうが早く終わる。
苦しさの中に居続けることの大切さを実感できた富士五湖でした。
苦しいのは嬉しいことと同じなんだと。
多分楽をして良いことはないのは実社会も同じ気がします。

余談ですが道路の標識の見方が変わり、30kmって書いてても今までは走っていけるなぁぐらいの感覚が、徒歩圏なんだなぁと沁み沁みしてしまう自分を見つけられました。

あの日ずっと想いながら歩き続けたのは、メダルが欲しいのもありましたが、実は同じチームメイトで同じグループによくなるWさんと、都市伝説の異名をもつIさんが最後の最後に追いついてくれて、一緒にゴールテープを切ることを目標に、そのためには遅れてはダメだと言い聞かせながら歩いていたり。

ラスト2人にあのタイミング、あの距離で抜かれなければ、たぶんその2人のどちらかをゴール直前で待ってようと思ってもいたりして。

去年、今年と富士五湖はいろいろな想いがうまれたので、これからも最高のウルトラマラソンの1つになっていきそうです。

去年と同じタイムでも今年は入賞できたんだから、来年は去年の自分に挑戦したい。
他人とはではなく、対自分…これだけは忘れてはいけないんだよな。

出会いの柴又、こだわりの丹後、そして想い入れの富士五湖かなw