2016年1月24日日曜日

2016千葉マリンハーフマラソン

潮の匂いがした、気がした。

海浜幕張公園駅である。

今日は千葉で開催される千葉マリンハーフマラソンに参加するためにやってきた。

二年前にも参加したことがある。

思い出すのは冷たい風と冷たい空気、すごく寒いという印象の大会だ。

暑さには強い反面、寒さには弱い。

スタート前も折角の千葉マリンスタジアムで待機できるのだからスタジアムのなかに入り、応援席で着替えれば良いのだけど、あまりの寒さにスタジアム内のトイレの前に陣取った。

こういうときはスタート前にアップでもすれば良いのか悪いのかよくわからないので、じっとしていた。

故障明けということもあり、まだまだ痛みが恐くていつも通り走れるのか不安ななかのスタート。

昨日の鍼が効いているのか、全く痛みは感じない。

慌てず少しずつビルドアップできれば良いと思いながら走っていく。

フルの入りと同じくらいで5kを通過。

なんとかなるな、という感じ。

今回のハーフマラソンは1:22'25"だった。

思ったよりも走れたけど、自己ベストとはならず。

タイムは出なかったけど、良い走りができた。

ひとつめの良い所は呼吸を試せたことだ。

ペースを上げるとき呼吸が荒くなるけど、ペースを上げつつ呼吸を楽にすることを試行錯誤した。

走りながら思い出したのは、鈴木俊隆の言葉だ。

知らない人が多いと思うけど、この人は曹洞宗の僧侶であった。もう亡くなっているけど。

スティーブ・ジョブズが敬愛した人物だ。

ただ座るということがある。

座るときには呼吸は吐くことだけを意識しろと。

吐ききるのが大事。吐ききって死んでなければ自然と吸える。

少しユーモアのある教えだけど、それを実践してみた。

ただ走る。

吐ききることに集中。

どういうわけかわからないけど、うまく吐ききれれば吸うのが楽になる。

よく考えると呼吸が苦しいのは吸うときだ。

うまく吸えなかったり、空気が残ってるところに大量の空気を流し込んだり、そういうときがすごく苦しい。

それがうまくいけばペースアップしても少しだけ苦しくなくなる。

この少しだけがマラソンでは最大の武器になる。

これを感じれたことは財産だ。

そしてもうひとつ。

千葉マリンでは、E スタートというランナーは物凄く速い。

後ろからどんどん追っていくというシステムがあるのかわからないけど、すごく速いランナーが追いかけてくる。

そのなかにウルトラ世界一の砂田さんがいた。

砂田さんに抜かれたとき、私はこう言ってしまった。

「砂田さん、速えーな!」

言ってしまって後悔した。

すぐに思い出したのが、末続選手のマインドだ。
以前、末続選手はアスリートのタマゴを教えて速く走れるようにするという番組の中でこんなことがあった。

100mスタートする前にそのアスリートは友達に自分から握手をしにいってしまったのだ。

これは自分が相手のほうが速いという認識を持っている証拠らしい。

確かボルトも言っていた。

握手をするよりも自分に集中しろ!スタートする前から敗けは決まっていたよ、と末続選手はそのアスリートに言っていた。

そのときなるほどって思ったけど、今日、砂田さんに抜かれたとき、私も負けていたんだと感じた。

相手がどんなに強くても敵わなくても勝たないといけない。

そういう世界があることを忘れていた。

砂田さんは速い。

だけど自分が負けると決まったわけじゃないじゃないか!

って思い直せた。

砂田さんにそのご1kちょっとついていけた。

その瞬間は負けてなかった。

つぎはもっと長く負けないようにすれば良いだけ。

三つ目は後半タイムを気にせず前を追うことに集中することをした。

あのランナーに追い付くぞ!

あの集団まで追い付いて抜かしてやって更に先頭にたったら、俺ってすごいな!

とか、そんなよくわからないことを必死に考えてみた。

その瞬間だけは本当に苦しくなくて楽しかった。

こういう走りを次もしていきたい。

千葉マリン会心の走りだったと思う。

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